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大谷翔平選手がMLB史上初の「50-50」の偉業を達成
9月20日のマーリンズ戦で
6打数6安打・3HR・2盗塁
3打席連続ホームランで「51-51」まで記録を伸ばしました
最終的には「54-59」でシーズン終了。チームは3年連続の地区優勝
「50-50」とは、1シーズンで
- 50本塁打
- 50盗塁
この二つの成績を同時に達成することです
メジャーリーグ150年以上の歴史で初の快挙
まさにパワーとスピードを両方兼ね備えていなければ不可能な記録になります
日本プロ野球では、まだ達成した選手はいません
大谷選手は別格としても「40-40」でもとんでもない記録です
過去の「40-40」達成者は大谷選手を入れてたったの6人
【MLB・40-40達成者】
- ホセ・カンセコ(OAK)
- バリー・ボンズ(SFG)
- アレックス・ロドリゲス(SEA)
- A.ソリアーノ(WSH)
- ロナルド・アクーニャJr(ATL)
- 大谷 翔平(LAD)
現役ではアクーニャJr選手と大谷選手のみ
今回はこの6選手の達成時の成績を振り返ってみたいと思います
ホセ・カンセコ
ホセ・カンセコ #33 193cm/113kg
通算fWAR 42.1 通算rWAR 42.5
所属 OKA(1985~92)、TEX(92~1994)、BOS(95~96)、OAK(97)、TOR(98)、TB(99~00)、NYY(00)、CWS(01)
メジャーリーグ初の「40-40」
【1988年・成績】※ 太字はリーグ1位
試合 158 安打 187 打率 .307 本 42 打点 124
盗塁 40 出塁率 .391 長打率 .569 OPS .959
【獲得タイトル】
シーズンMVP・本塁打王・シルバースラッガー賞・月間MVP(9月)
【通算タイトル】
シーズンMVP 1回(1988)
本塁打王 2回(1988、1991)
打点王 1回(1988)
新人王(1986)
シルバースラッガー賞 4回(1988、90、91、98)
月間MVP 2回(1988年9月、1990年5月)
カムバック賞 1回(1994)
イチロー選手が2001年に海の向こうへ渡ってからメジャーリーグを本格的に見るようになった自分の世代としてはホセ・カンセコのイメージって
- MLBのステロイドを暴露した人
- マドンナと不倫してた
- チェ・ホンマンに格闘技で負けた
こういうお騒がせなイメージが強い選手でしたが、1980年代後半から1990年代にかけてはMLBを代表する選手の一人でした
1987年から新人のマーク・マグワイアと
「バッシュ・ブラザーズ」を結成
87~92年の6シーズンで合計410本塁打(一人平均34本)ものホームランを量産。88、89、90年とリーグ三連覇、1989年にはバッシュブラザーズ&リッキー・ヘンダーソンの力もありワールドシリーズ制覇を成し遂げています
ただカンセコの大活躍が結果としてMLBのステロイド使用者を増やす要因の一つになったのは残念でなりません
バリー・ボンズ
バリー・ボンズ #25 188cm/108kg
通算fWAR 164.4 通算rWAR 162.8
所属 PIT(1986~1992)、SFG(1993~2007)
21世紀になると40-40の面影は…
【1996年・成績】
試合 158 安打 159 打率 .308 本 42 打点 129
盗塁 40 出塁率 .461 長打率 .615 OPS 1.076
【獲得タイトル】
シルバースラッガー賞・ゴールドグラブ賞・月間MVP(4月)
【通算タイトル】
シーズンMVP 7回(1990、92、93、01~04)
首位打者 2回(2002、2004)
本塁打王 2回(1993、2001)
打点王 1回(1993)
シルバースラッガー賞 12回(1990~94、96、97、00~04)
ゴールドグラブ賞 8回(1990~94、96~98)
ハンク・アーロン賞 3回(2001、2003、2004)
1990年代(90~99年)はケン・グリフィーJrと双璧をなした5ツールプレイヤー。OPSの面ではグリフィーを上回る数字を出しています
30-30も通算5回達成
しかしグリフィーがアメリカ野球殿堂入りをしたのに対して、ボンズはいまだ殿堂入りならず。その原因としてステロイド使用疑惑が…
40-40達成後の1998年にマグワイアとソーサのホームラン王争いに全米が大熱狂。98年にも37-28を達成したにも関わらず、全く自分には注目が集まらなかったことがステロイド使用へのキッカケになった説があります
個人的にはプレイヤーとしてはステロイド前の
1990年代こそがバリー・ボンズの全盛期ではないでしょうか
アレックス・ロドリゲス
A.ロドリゲス #3 190cm/102kg
通算fWAR 113.6 通算rWAR 117.6
所属 SEA(1994~2000)、TEX(2001~03)、NYY(2004~13、15~16)
MLB最年少で「40-40」達成
【1998年・成績】※ 太字はリーグ1位
試合 161 安打 213 打率 .310 本 42 打点 124
盗塁 46 出塁率 .360 長打率 .560 OPS .919
【獲得タイトル】
シルバースラッガー賞・シアトルマリナーズ球団MVP
【通算タイトル】
シーズンMVP 3回(2003、2005、2007)
首位打者(1996)
本塁打王 5回(2001~03、05、07)
打点王 2回(2002、2007)
シルバースラッガー賞 10回
- 遊撃手 7回(1996、1998~2003)
- 三塁手 3回(2005、2007、2008)
ゴールドグラブ賞 2回(2002、2003)
ハンク・アーロン賞 4回(2001~2003、2007)
マリナーズ時代は歴代トップレベルの「5ツールプレイヤー」でした。40-40達成者では唯一の遊撃手
守備の負担が大きい遊撃手での達成は大谷翔平選手(リハビリ中の投手)に次ぐ偉業達成かもしれません
レンジャーズに移籍後はステロイドの力を借りて、よりパワーヒッターに変貌。2005年には48-21、2007年にも54-24を達成
ただバリー・ボンズ同様にステロイド使用者へのマイナスイメージから今だアメリカ野球殿堂入りはならず
アルフォンソ・ソリアーノ
A.ソリアーノ #12 185cm/88kg
通算fWAR 39.0 通算rWAR 28.6
所属 広島(1996~97)NYY(1999~03)、TEX(04~05)、WSH(06)、CHC(07~13)、NYY(13~14)
日本野球出身者初の「40-40」
【2006年・成績】
試合 159 安打 179 打率 .277 本 46 打点 95
盗塁 41 出塁率 .351 長打率 .560 OPS .911
【獲得タイトル】
シルバースラッガー賞
【通算タイトル】
盗塁王 1回(2002)
打点王 1回(1988)
新人王(1986)
シルバースラッガー賞 4回
- 二塁手 3回(2002、2004、2005)
- 外野手 1回(2006)
オールスターゲームMVP 1回(2004)
日本プロ野球出身者というカテゴリーでは実は大谷翔平選手は初の「40-40」達成者ではありません。初の達成者はアルフォンソ・ソリアーノ(広島カープ出身)
1997年にカープで9試合だけ出場しているんですよね。正直まったく記憶にありません。カープファンでもソリアーノのプレイを覚えていたり、メジャーリーグでここまでの活躍を予想した人はいないんじゃないかと思います
2006年は開幕前に二塁手から左翼手へのコンバートを球団から要請され、最初は出場をボイコットしていましたが蓋を開けてみれば40-40の大活躍
レフトの守備数値も悪くなく結果的にコンバートは大成功でした
前者3人ともステロイド使用者なので、クリーン組では初の40-40達成者と言ってもいいかもしれません
ロナルド・アクーニャJr
R.アクーニャJr #13 182cm/93kg
通算fWAR 28.2 通算rWAR 25.8
所属 アトランタ・ブレーブス(2018~)
大谷のMVP最大のライバルが…
【2023年・成績】※ 太字はリーグ1位
試合 159 安打 217 打率 .337 本 41 打点 106
盗塁 73 出塁率 .416 長打率 .596 OPS 1.012
【獲得タイトル】
シーズンMVP・盗塁王・シルバースラッガー賞・ハンクアーロン賞
【通算タイトル】
シーズンMVP 1回(2023)
盗塁王 2回(2019、2023)
新人王(2018)
シルバースラッガー賞 3回(2019、2020、2023)
ハンク・アーロン賞 1回(2023)
40-40の壁を一気にぶっ壊したのがアクーニャJr。2023年シーズンはMLBの塁上ベースが少し大きくなったことにより、盗塁が積極的にチャレンジされるようになりました
40-40の最多盗塁はA・ロドリゲスの「46」でしたが、それをはるかに超える「73」盗塁をマーク。打率も.337の高打率を残し、MLBの歴史上トップレベルのシーズン成績を記録
2024年も大谷翔平選手のシーズンMVP最大のライバルはアクーニャJrと予想してましたが、5月に左ひざ前十字靭帯断裂の大怪我でシーズンは終了に
復帰は早くても2025年後半と予想されています。あらためて無事これ名馬という言葉が思い出されますし、大谷選手には50-50達成まで駆け抜けてもらいたいです
大谷翔平
大谷 翔平 #17 193cm/95kg
通算fWAR 40.6 通算rWAR 43.8
所属 日本ハム(2013~2017)LAA(2018~2023)、LAD(2024~)
史上初の「50-50」を達成
【2024年・成績】※ 太字はリーグ1位
試合 159 安打 197 打率 .310 本 54 打点 130
盗塁 59 出塁率 .390 長打率 .646 OPS 1.036
【通算タイトル】
シーズンMVP 2回(2021、2023)
本塁打王 2回(2023、2024)
打点王 1回(2024)
新人王(2018)
シルバースラッガー賞 2回(2021、2023)
エドガー・マルティネス賞 3回(2021~2023)
ハンク・アーロン賞 1回(2023)
もはや説明不要のスーパースター、歴代No.1メジャーリーガー、令和のベーブ・ブルース、どんな言葉でも大谷選手を表現しきることは不可能でしょう
イチロー選手が引退した時に「もう自分が生きている間にイチローを超える日本人は出てこないだろう」そんなことを思っていた自分ですが、同じ人は多いと思います
それがこんなに早く「超えた」と表現しても差し支えない選手が出てくるとは、本当に未来なんて1ミリも予言できないと思い知らされます
リハビリ中の投手が「50-50」
今シーズンは手術後のリハビリのために投手は封印。打撃に専念できるとはいえ、いきなり走塁・盗塁面でこれだけの成績アップができる所が大谷選手の凄さを表しています
盗塁成功率も90%を超えており、野手に専念した途端にイチロー選手ばりの盗塁数・成功率を残していることになります
40-40を達成した試合も40本塁打と40盗塁を史上初の同試合で達成。しかも最後は2アウト満塁でサヨナラホームランにより「40-40」を達成するというマンガみたいなストーリーを完成させました
まぁ近年の大谷選手はもはや漫画すら超えている。現実は小説より奇なりモードではありますが
そして9月20日のマーリンズ戦でついに「50-50」を達成
3打席連続ホームランで記録を「51-51」まで伸ばし
大谷選手初のプレーオフ進出まで決定しました
ワールドシリーズ制覇なるか!?
プレーオフでの活躍を楽しみにしている人も多いと思います
そして記録をどこまで伸ばしてくれるのか
今シーズンもまだまだ大谷選手のプレーを楽しみましょう!
こちらの記事ではプロ野球の12球団別・歴代ベストナインを記事にしているので、良かったら読んでみて下さい
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