MLB殿堂入り候補者の注目ポイント。イチローは満票での殿堂入りなるか!?

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2025年1月21日(日本時間22日)に2025年のアメリカ野球殿堂入りが発表されます

イチロー氏の日本人・アジア人初の殿堂入りが注目されていますが、殿堂入りの条件は以下の通りです

殿堂入りの条件

  • MLBで10年以上のプレー実績
  • 引退から5年以上が経過していること
  • 全米野球記者協会による投票で75%以上の得票率

資格を喪失する条件

  • 選考での得票率が5%以下だった場合
  • 選考されてから10年が過ぎてしまった場合

2025年の殿堂入り候補者(新規)

  • イチロー(外野手)
  • アダム・ジョーンズ(外野手)
  • カーティス・グランダーソン(外野手)
  • カルロス・ゴンザレス(外野手)
  • トゥロウィツキー(遊撃手)
  • ハンリー・ラミレス(遊撃手)
  • ダスティン・ペドロイア(二塁手)
  • イアン・キンズラー(二塁手)
  • ラッセル・マーティン(捕手)
  • ブライアン・マッキャン(捕手)
  • ベン・ゾブリスト(ユーティリティー)
  • フェリックス・ヘルナンデス(先発)
  • CC・サバシア(先発)
  • フェルナンド・ロドニー(抑え)

イチロー、フェリックス・ヘルナンデス、CC・サバシアの三人は殿堂入りの可能性が高いと思います

他にもカルロス・ベルトラン(435HR・rWAR70.1)、アンドリュー・ジョーンズ(434HR・rWAR62.7)、ビリー・ワグナー(422セーブ)あたりも可能性が高そうです

アレックス・ロドリゲス(696HR・rWAR117.6)はステロイド使用の影響から今回も厳しいでしょう

2025年アメリカ野球殿堂入りの注目候補者を紹介していきます



変化球 スラーブ・チェンジアップ・シンカー

CC・サバシア #52 198cm/136kg

通算fWAR 66.5 通算rWAR 62.3

所属 CLE(2001-2008)、MIL(2008)、NYY(2009-2019)

通算成績

通算19年 登板561 勝利251 敗戦161 投球回3577.1 奪三振3093 防御率3.74 K/9 7.78 BB/9 2.76

  • 通算3000奪三振(左投手では史上3人目)
  • 開幕投手11回(2003、2004、2006ー2014)

【タイトル】

サイ・ヤング賞(2010)

最多勝 2回(2009、2010)

CC.サバシア・年度別成績

2001年に17勝でデビュー。普通の年なら文句なしで新人王ですが、この年は日本からイチローがMLBに挑戦してシーズンMVP、首位打者を取る大活躍もあり惜しくも新人王ならず

そこから13年連続で二桁勝利を達成。2007年にはサイヤング賞、ヤンキースに移籍した2009、2010年には2年連続で最多勝を獲得して息の長い活躍を続けました

殿堂入りの有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • 通算250勝・3000奪三振(史上10人目)
  • 13年連続二桁勝利(251勝)
  • 30代以降も安定した成績

不利な点

  • やや通算防御率が悪い(防3.74)ただし活躍した時代がステロイド全盛期

イチロー氏と同じく殿堂入りが確実視されている投手です

ぽっちゃり型の体型からは想像できないくらい器用な投手で、ヤンキース時代の晩年は技巧派にモデルチェンジして、36歳になる2017年には14勝をマーク

サバシアの殿堂入りの可能性は「S



変化球 スプリットチェンジ・カーブ・スライダー・ツーシーム

F.ヘルナンデス #34 191cm/102kg

通算fWAR 54.0 通算rWAR 49.9

所属 シアトル・マリナーズ(2005-2019)

通算成績

通算15年 登板419 勝利169 敗戦136 投球回2729.2 奪三振2524 防御率3.42 K/9 8.32 BB/9 2.65

  • 完全試合(2012)
  • 18試合連続QS ※SEA球団記録
  • シアトル・マリナーズ球団殿堂入り(2023)

【タイトル】

サイ・ヤング賞(2007)

最多勝(2009)

最優秀防御率 2回(2010、2014)

F.ヘルナンデス・年度別成績

21世紀のシアトル・マリナーズのベスト野手がイチロー氏なら投手のベストはフェリックス・ヘルナンデスでしょう

マリナーズ一筋のフランチャイズプレーヤーとして活躍したヘルナンデス。2005年に若干19歳で戦慄のデビュー。次のシーズンでは二桁勝利、2009年(23歳)には19勝で最多勝を獲得

2010年には投手として最高の名誉であるサイヤング賞も獲得。名実ともに球界を代表する先発投手に上り詰めました。全盛期のピッチングは三振も取れてゴロ率も高い先発投手の理想形を実現

殿堂入りに有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • サイヤング賞(2010)
  • 二桁勝利10回(169勝)
  • 10年連続190投球回以上

不利な点

  • 30代以降成績が急降下
  • 200勝には届かず

マリナーズではなくヤンキースなどの強い球団に所属していれば200勝も可能だったかもしれません

今回ヘルナンデスがどこまで投票率を伸ばすことが出来るのか?

1年目での殿堂入りが叶わなくても、今回の投票率が期間内の殿堂入りのカギを握っているかもしれません

通算214勝のマーク・バーリー(CWS)がまだ殿堂入り出来ていない点からも、ヘルナンデスも1年目での選出は厳しいかもしれません

ヘルナンデスの殿堂入りの可能性は「B



イチロー #51 180cm/79kg

通算fWAR 57.5 通算rWAR 60.0

所属 SEA(2001-2012)、NYY(2012-2014)、MIA(2015-2017)、SEA(2018-2019)

通算成績

通算19年 試合2653 安打3089 打率.311 本117 打点780 盗塁509 OPS.757 UZR/OF 150.7

  • 日米4367安打 ※ギネス世界記録に認定
  • シアトル・マリナーズ球団殿堂入り(2021)

【タイトル】

シーズンMVP(2001)

首位打者 2回(2001、2004)

盗塁王(2001)

新人王(2001)

シルバースラッガー賞 3回(2001、2007、2009)

ゴールドグラブ賞 10回(2001-2010)

シーズン最多安打 262(2004)

イチロー・年度別成績

2025年の殿堂入りで最も注目されているのがイチロー氏ではないでしょうか。残した実績からも殿堂入りは間違いないと思われますが、争点は

満票での殿堂入りなるか!?

この点がもっとも注目されているでしょう

過去に満票で殿堂入りした選手はヤンキースの伝説の抑えマリアーノ・リベラ(歴代1位652セーブ)ただ一人

イチロー氏と同時代に活躍したデレクジーターや尊敬するケン・グリフィーJrですら満票での殿堂入りは叶いませんでした。野手では初の満票での殿堂入りが期待されています

満票殿堂入りに有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • 打率.311、安打3089、509盗塁
  • シーズン最多安打262
  • 10年連続200安打、打率3割、GG賞
  • 10年連続オールスター選出
  • アジア人初の野手、球界に与えたインパクト

不利な点

  • 本塁打やOPSなど長打面が弱い
  • 27歳からのMLB挑戦なので通算WARが少し足りない(最初からMLBでプレイしていたら100近くまで伸びたと思われる)

日本人野手のパイオニアとして後に松井秀喜氏や大谷翔平選手たちへの道を切り開いた点やステロイド全盛の時代にスピードと技術を屈して大活躍する姿は、クリーンな姿勢が求められる現代だからこそより高く評価されるべき部分だと思われます

一人の日本人としてイチロー氏の満票での殿堂入りを願わずにはいられません

イチロー氏の殿堂入りの可能性は「S



C.グランダーソン #14 185cm/88kg

通算fWAR 47.0 通算rWAR 47.2

所属 DET(2004-2009)、NYY(2010-2013)、NYM(2014-2017)、LAD(2017)、TOR(2018)、MIL(2018)、MIA(2019)

通算成績

通算16年 試合2057 安打1800 打率.249 本344 打点937 盗塁153 OPS.803 UZR/OF 10.2

  • 20-20-20-20クラブ(2007)
  • 通算初回先頭打者本塁打 47(歴代5位)

【タイトル】

シルバースラッガー賞 (2011)

ロベルト・クレメンテ賞(2016)

C.グランダーソン・年度別成績

2006年にタイガースでレギュラーをつかむと2007年には史上初の

20盗塁・20二塁打・20三塁打・20本塁打を達成

ヤンキース時代の2011、2012年には2年連続で40本塁打・100打点も達成

殿堂入りの有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • 20-20-20-20(2007)

不利な点

  • 400本塁打未満(344HR)
  • 打撃タイトルは打点王(2011)のみ

典型的なフリースインガータイプのパワーヒッター

殿堂入りするには通算安打、本塁打が数字不足だと思われます。アメリカ野球殿堂入りのハードルが如何に厳しい道かはグランダーソンの1年目の投票率でわかるでしょう

グランダーソンの殿堂入りの可能性は「D



D.ペドロイア #15 175cm/77kg

通算fWAR 44.8 通算rWAR 51.9

所属 ボストン・レッドソックス(2006-2019)

通算成績

通算14年 試合1512 安打1805 打率.299 本140 打点725 盗塁138 OPS.805 UZR/2B 87.5

【タイトル】

シーズンMVP(2008)

新人王(2007)

シルバースラッガー賞(2008)

ゴールドグラブ賞 4回(2008、2011、2013、2014)

D.ペドロイア・年度別成績

2007年に新人王に輝くと翌年にはシーズンMVPも獲得(新人王の翌年にMVPは史上3人目)

三振率の低さと確実性を兼ね備えた中距離打者として、守備面でもUZRなど高い数値を毎年残し続け順調に殿堂入りの道を歩んでいました

そんなペドロイアのキャリアを終わらせてしまったのが

2017年4月マニーマチャドのスライディング

この左ひざのケガはペドロイアの輝きを奪ってしまいます

殿堂入りに有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • シーズンMVP(2008)
  • 二塁手として高い通算UZR(87.5)

不利な点

  • 通算成績ではやや数字不足
  • 打撃タイトルがない

素晴らしい選手でしたが、通算成績では殿堂入りはやや厳しいかも

元ジャイアンツの名捕手バスター・ポージー(2021年に引退)もペドロイアと同じく通算成績では殿堂入りできないかもしれません

ペドロイアの殿堂入りの可能性は「C



変化球 ツーシーム・サークルチェンジ

F.ロドニー #56 180cm/100kg

通算fWAR 8.6 通算rWAR 7.4

所属 DET(2002-2009)、LAA(2010-2011)、TB(2012-2013)、SEA(2014-2015)、CHC(2015)、SD(2016)、MIA(2016)、ARI(2017)、MIN(2018)、OAK(2018-2019)、WSH(2019)

通算成績

通算17年 登板951 セーブ327 ホールド113 投球回933.0 奪三振943 防御率3.80 K/9 9.10 BB/9 4.48

【タイトル】

最多セーブ投手 (2014)

最優秀救援投手賞(2012)

カムバック賞(2012)

F.ロドニー・年度別成績

メジャーリーグで11球団を渡り歩いた鉄人ロドニー。リリーフから抑えまで17シーズンに渡って活躍

キャリアハイはタンパベイ・レイズ時代の2012年。それまでは馬力はあるが防御率は毎年4点台と安定感に欠けていましたが、この年は別人のように制球力も良く防御率0.60と圧倒的な内容でカムバック賞を獲得

2014年にもマリナーズで最多セーブを取り、抑えとして試合を締めくくると”天に弓を引くようなポーズ”が印象的でした

殿堂入りに有利な点と不利な点を考察すると

有利な点

  • 通算300セーブ・100ホールド
  • 327セーブは歴代19位
  • 951登板の鉄腕

不利な点

  • 通算防御率3.80が悪い
  • 最多セーブは1度だけ

2012年が突然変異だったようで、キャリアを通じての制球力は「BB/9 4.48」と制球に苦しんでいたようです

327セーブ・113ホールド

これだけの数字を残していますが、通算422セーブ(歴代8位)のビリー・ワグナーもまだ殿堂入りできていないので、ロドニーも厳しい結果が予想されます

ロドニーの殿堂入りの可能性は「D



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